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元創業融資担当者へインタビュー「面接なんて怖くない!経営者の資質はここで見られている」

面接で見られていること~経営者としての資質~

創業融資申込後や初めて日本政策金融公庫の融資を利用する際は、必ず日本政策金融公庫担当者との面接があります。
「借入申込書にはしっかりと書くことが出来ても、いざ面接となると不安」
「見られること、聞かれることに準備しておきたい」
と思う方も少なくないはずです。
そこで金融機関にて日本政策金融公庫担当者と共に創業融資をされた経験をもつ元担当者の方に、面接の際のポイントの詳細を伺ってみました。


―面接では主にどんな質問をされるのでしょうか?

はい。基本的に創業計画書に記載された内容に関しての質問しかされませんのでご安心下さい。日本政策金融公庫担当者は最終的に
「この人であれば借入してもらってもよいか」
「経営者としての資質があるか」
という評価をするための判断材料として、数値をもとに経営活動や管理ができる『計数管理能力』を見ています。計数管理能力がある方は、希望の融資金額で内諾がもらえる傾向にあると言えるでしょう。
創業をするまでの計数把握と、創業をしてからの計数把握が出来ているかをそれぞれみられるため、創業計画書の計数面での把握をしっかりしておく必要があります。


―「計数管理能力」は資料や面接のどんな点ではかられるのでしょうか?

そうですね、定番とも言える2つの例を見てみましょう。

まずは自己資金を貯めたエピソードです。
創業計画書の自己資金欄には単に金額だけの記載を求められますが、実はその自己資金をどのように貯めたかも確認されています。
面接の際に、自己資金の保有状況を調べるため通帳の写しを必ず見せてもらうのですが、
「剰余金をコツコツ貯める人かどうか」
「引落し日に備えてある程度余裕を持った金額を常時入金しているかどうか」
を融資担当者は見ています。
親族から借りたお金は自己資金とは見なされませんし、
「タンス預金をいっぱい持っています」
というアピールも本当に自分のお金かどうかはわかりません。
確かに自己資金は多い方が良いですが、自己資金の大小よりもどのようにして貯めたかというエピソードがより重視されます。コツコツと剰余金の管理をしっかり出来る人、余裕を持った計数管理が出来る人かどうかを見ているのです。
面接では
「独立するために最低でも毎月○○円は貯金するようにしていました。」
「大きな引落しがあっても対応出来るように最低○○円は普通預金残高に残しています。」
「(定期預金残高を見せて)普通預金だと使ってしまうので定期預金に振替えました。」
等、自己資金保有経緯をアピールすることによって、担当者に良い印象を与えることになるでしょう。

次に、嘘をつかない誠実さです。
創業計画書の借入状況欄には、必ずありのまま全てを記載するようにしましょう。ここでは借入状況について嘘をついていないかを見られています。
「金額の大きい住宅ローンやマイカーローンの残高を記載することで融資が減額されるのではないか」
と不安な方もいらっしゃると思いますが、全くといって影響しません。むしろ他に借入があるにも関わらず記載しない方が大問題で、誠実さがない人と判断されます。
借入申込書には
「公庫におけるお客さまの情報の取扱に関する同意事項に同意のうえ記入してください」
と書いてありますので、よく確認してみてください。ここに「個人信用情報機関の利用、個人信用情報機関への登録等」という記載があります。これこそ
「あなたが他にどこでどんな資金を借入しているのかを調査させていただきます」
という意味なのです。
個人信用情報機関の利用を同意したうえで借入申込書に押印・提出することで、日本政策金融公庫はクレジットカードや住宅ローン等の個人消費性資金の借入状況と、引落し日に引落しが履行されているかを調査することが出来ます。通帳の写しを見れば引落し日が分かり、ある程度借入状況は把握できるのですが、提出した通帳以外の通帳を介して借入がないかどうかも見られています。
考えてみてください。これからお金を借りる際に
「もう一つ借入があるのを忘れていました」
「(配偶者や経理担当者に)任せっきりで把握していません」
「(返済日に)入金しておくのを忘れていました」
と言う方にお金を貸してくれるわけがありません。
毎日の仕入れや売上の計数管理を行う経営者としての資質がない方、そのスタートラインに立てていない方として日本政策金融公庫の面接担当者の目に映り、印象は最悪となります。しっかりとした計数管理能力を持って面接に臨んでいただきたいところです。


―「自己資金のエピソード、嘘をつかないこと」、共に分かっていれば慌てず無理なく準備できそうですね。

そうなんです。準備不足のまま面接に挑んではいけません。日本政策金融公庫の担当者は、経営者としての資質不足で事業を失敗する経営者をたくさん見ているがために、経営者の資質を厳しくチェックしてきます。
借入状況は必ず全て記載する、記入欄が足りない場合は「別紙にて」と記載し、借入状況一覧表を作成する、ローン種類、当初借入日、返済期日、毎月の引落し金額は完全把握しておく、翌月のクレジットカードの引落し金額も把握しておくことなど、一見地味に見える作業ではありますが、結果を出すためにはコツコツと準備を進めて下さい。


―ありがとうございました。


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1.創業融資担当者目線から見た「融資基準」
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