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元創業融資担当者へインタビュー「日本政策金融公庫の活用方法」

~創業融資利用のススメ~

「日本政策金融公庫の創業融資は、時間的コストの削減という観点から受けた方が得」とお伝えしましたが、時間的コスト以外の観点でも結果的に得になる、というケースがあるそうです。元創業融資ご担当者の方に伺ってみました。


―例えばどういったメリットがあるのでしょうか?

これは創業融資利用時に住宅ローンの取組をしていない個人事業主の方が対象となる話です。
住宅ローンにおいては特に自己資金をいくら準備できるかということが、ローンの審査に大きく影響します。サラリーマンと違って毎年の所得に波が生じることも多い個人事業主の方は、自己資金が多いことで住宅ローンを組む際の「信用力」として使うことができます。

実際のところ、住宅ローンを申請しようとする個人事業主の方で、自己資金が少ないために住宅ローンの借入希望金額に届かなかった方も多くいらっしゃいました。起業の際に極力自己資金で対応し、貯蓄を使い切ってしまう為です。

創業融資を利用せずに開業資金を自己資金で工面された方は結果として自己資金の形成にかなりの時間がかかり、当然マイホームへの道は遠ざかることになります。


―創業融資を借りることで住宅ローンの審査に影響が出るのではないですか?

個人事業主に対する融資は大きく2つに区分されます。
創業資金や経常の運転資金、設備資金などの「事業性融資」と、住宅、マイカー、教育ローンなどの「消費性融資」です。

「事業性融資の借入があると住宅ローンの審査が不利になる」と心配されるかもしれませんが、事業性融資の借入残高があってもその残高は考慮しない審査会社もあるのでご安心ください。その一つが住宅金融支援機構です。

手元に自己資金を持っておく方が、いざ住宅ローンを申請しようとした場合に心強い備えとなってくれるでしょう。借入の必要が特段なくとも、将来のビジョンをじっくりと考えた上で創業融資を借入しておくのも戦略の一つと言えると思います。


―なるほど。他にはどういったメリットがありますか?

日本政策金融公庫のHP上には、取引のある全顧客を対象に顧客と顧客を繋げるビジネスマッチングサイトがあります。
「こんな技術・商品を求めています」という顧客のニーズと、
「こんな技術を有し、こんな商品を扱っています」という顧客のシーズを情報公開するものです。
商談は日本政策金融公庫との取引後に可能となりますが、閲覧は誰でもできますので一度ご覧になってみてください。業種ごと・地域ごとの「売りたい」「買いたい」商品が検索できるようになっています。

例えば、汎用旋盤においてすべての機能を標準装備している金属加工を主とする企業からは、
「他社ではできない金属加工ができます。まずはHPをご確認の上ご連絡ください」
と力強く「売りたい」を掲載している企業もありますし、逆に
「アルミの表面処理を行ってくれる加工業者さんを探しています」
といったスポット的な「買いたい」を掲載している企業もあります。

人手不足の中、思わぬところで同業他社より下請けの依頼があるかもしれませんし、なかなか探しても見つからない仕入先が見つかるかもしれません。やみくもに営業に走り回るよりは、自身の商売に繋がる可能性を広げるツールとして活用することができます。
日本政策金融公庫は全国的に展開している政府系金融機関であり、商談相手は日本政策金融公庫の取引先、言わば日本政策金融公庫から融資を受けられる企業しかありませんので安心です。思わぬところで良質な新規取引先を開拓できる可能性があります。

また、日本政策金融公庫の取引担当者に御社のニーズとシーズを伝えておくことによって、取引担当者が同業他社へ訪問した際に宣伝をしてくれます。
ビジネスマッチングサイトをHP上で運営しているということは、日本政策金融公庫の全域でビジネスマッチングに注力しているからです。こちらも自身の時間と労力を考えれば活用しない手はありません。


―HPでは、色々なセミナーの参加募集がされているようですね。

はい。日本政策金融公庫は各都道府県において起業を応援するだけでなく、起業した方へのフォローアップセミナーや女性起業者向けのウィメンズフォーラムなどを開催しています。この起業後のフォローアップセミナー等を活用し、同じ視点で事業をしている他の経営者との情報交換や営業活動を行う経営者の方が多数いらっしゃいます。同じ苦楽を経験する経営者同士での情報交換は、経営者にとって精神的にも情報源としても収穫があるのでしょう。営業活動、労務管理、人材問題など多種多様な情報交換をすることが出来ます。

日本政策金融公庫のバックアップツールをフル活用することで情報収集を効率よく行うことが出来、活用次第で目先の金利負担以上の利益をもたらせてくれるはずです。
起業の際には、そのきっかけとなる日本政策金融公庫の創業融資をぜひご活用いただければと思います。


―ありがとうございました。


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